生保各社 収入保障・がんリスク 競争限界 働く女性に優しく

生保各社 収入保障・がんリスク 競争限界 働く女性に優しく

生命保険会社などが女性を意識して、医療やがん保険で新たな商品を提供し始めた。「おひとりさま」がキーワードになるご時世。働く独身女性が増えていることや、女性ががんになる年齢が平均的に男性より早いことが背景にある。収入保障など最近登場した商品の特徴をまとめた。

 家賃や生活費に

 アクサ生命保険が6月に始めた国内で初めての「収入保障のがん保険」は、がんになったときの収入の減少に着目。家賃や生活費の確保など生活の経済的なサポートを主眼に据えた。がんと診断が確定したときに、入院や治療に関係なく年金を支払う。例えば契約年齢40歳で保険期間が60歳満了、年金支払い期間が5年の場合、月々5000円程度の保険料で毎年120万円を受け取れる。

 男性も加入できるにもかかわらず、働く独身女性のがんのリスクへの備えを広告などで前面に打ち出す。働く女性を意識し、コールセンターは土日祝日や平日夜も対応するほか、30~40代の同年代の女性スタッフが相談に応じるゲストルームも東京・新宿に設けた。同社は「乳がんなど特に女性は働く世代でリスクに直面する」(広報部)と説明している。

 30代がん 男の3倍

 厚生労働省の「2008年患者調査」では、女性のがん患者数は30代で男性の3.3倍、40代で2.4倍。この調査を基にアメリカンファミリー生命保険(アフラック)が作成した資料では、30~50代女性のがん患者のうち5割以上が乳がんや子宮がんなど「女性特有のがん」という。

同社が6月下旬から手掛ける女性専用特約が付いた「がん保険フォルテ コサージュ」は、女性特有のがんに注目した商品。治療後の後遺症など二次的な治療や、再発予防・検診が長期にわたる場合があるためだ。同社の医療保険に付ける女性疾病特約よりも、保障する疾病の範囲を絞り、「女性特有のがんに対してより保障を手厚くし、特約の保険料を抑える内容にした」(広報部)という。

 商品増加の可能性

 りそな銀行が7月から取り扱う医療保険「Ribbonのチカラ」は、りそなグループの女性社員で構成するプロジェクトチームが検討し、三井住友海上きらめき生命保険が商品開発。入院時の差額ベッド代を保障するなどの特約を付けた。女性疾病特約を除いて男性でも契約できるが、「女性にやさしいプラスα」をアピールする。

 保険関係者には「全般的な商品の仕様で違いを打ち出す競争は限界」との声もある。ニッチな需要だけを狙った対応や、アプローチの仕方を工夫した商品が増える可能性がある。自分のライフスタイルに合わせた商品を検討するきっかけにしてはいかがだろう。

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