腎臓への副作用抑えた2種類の抗がん剤開発 金大の小谷教授

腎臓への副作用抑えた2種類の抗がん剤開発 金大の小谷教授

腎臓への副作用を抑えた新たな2種類の抗がん剤を、金大医薬保健学域薬学系の小谷明教授が9日までに開発した。現在、広く使われている抗がん剤は、腎不全などを引き起こす副作用がある。新たな抗がん剤は、いずれも従来のタイプより抗がん効果が高い。骨がんや、薬剤が効かないとされてきたがんへの効果も確認され、実用化に期待が掛かる。
 小谷教授によると、この抗がん剤が実用化されれば、これまでは副作用に耐えられないとして投与できなかった高齢の患者らにも使えるようになり、治療の選択肢が増えるという。

 現在、広く使われているのは、白金化合物を使った「シスプラチン」という抗がん剤。がん細胞のDNAの一成分「グアニン」と結合し、細胞を死に導く。適応範囲が広く、ほかの抗がん剤と併用されることが多い一方で、腎不全など腎臓の機能障害を起こす強い副作用があり、再発がんには効かないという問題点もある。

 小谷教授は、イオンを含む2種類の白金化合物を開発した。この白金化合物を使った2種類の抗がん剤は、水溶性が高いため尿に排出されやすく、腎臓への負担が小さい。

 一つは骨に含まれる成分を含んでおり、骨に結合しやすいことから骨がんに有効とみられる。もう一つは、従来の薬剤と全く異なる独特の構造を持ち、がん細胞のDNAの働きを阻害するなどして、がん細胞を自爆させる。

 いずれも、従来の抗がん剤とは化合物の構造が違い、再発がんなど、薬剤への耐性があるがんにも効果がある。動物を使った実験で、腎臓への毒性が低く、培養したがん細胞に対して従来より強い抗がん作用があることが確認された。

 小谷教授は9日までに2種類の抗がん剤の特許を出願した。今後、さらに動物実験を進め、効果と安全性を確かめる。

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