がん闘病、機嫌よく 春日井出身の女性ブログを友人が出版

がん闘病、機嫌よく 春日井出身の女性ブログを友人が出版

末期の膵臓(すいぞう)がんを患う愛知県春日井市出身の高谷幸子さん(45)=横浜市在住=が、日記風につづったブログ「ガンと機嫌よく暮らす」を、友人たちが本にまとめて自費出版した。病気をきっかけに深まった名古屋の短大時代からの旧友の友情に、高谷さんは感謝の気持ちを強めている。

 老人ホームで働いていた高谷さんは2008年7月に、検査でがんが発覚した。「薬が効かなければ余命は3~6カ月」と告げられて闘病生活に入り、同時に身辺雑記を「高谷望」の名前でブログにつづり始めた。

 体力は落ちたが、友人や娘(22)と旅行に行って生きる自信を得た。こうした体験をユーモアたっぷりに披露。抗がん剤治療の苦しさも打ち明けるが、悲壮感はない。服薬後に吐き気をもよおすと「吐くものか これは高価な 薬なり」と笑いを誘う。

 ブログを出版しようと思いついたのは、南山短大時代の友人たち。病を知り、久しぶりに交流を深めた春日井市の学校職員渡辺みどりさん(45)はブログを見て、「単なる闘病記ではなく、笑えたり、考えさせられたり。読み物としておもしろい」と思った。

 渡辺さんは「いつ病状が悪化するか分からないから時間との闘いだった」と振り返るように、友人らと仕事の合間に頻繁に連絡を取り合い、完成にこぎつけた。

 イラストを担当した名古屋市瑞穂区の理容業山田ひろみさん(45)は「一日一日を大切に生きる姿から、誰しも命には限りがあるというメッセージを感じる。病気でも前向きに生きる姿を知ってほしい」と話す。

 がん発覚から約2年たって現在、3種類目の抗がん剤治療中。これが効かなくなれば投薬は終わる、とも覚悟する高谷さんは「別れは悲しいけれど、がんをきっかけにたくさんの友人と再会できた。素晴らしい人生の終わり方」と感謝。「がんで死ぬことは、残された期間をどう生きるかということ。がんを身近に考えるきっかけにしてほしい」と話す。

 本には08年10月から09年12月までのブログ記事を収録。2000円。ブログ「ガンと機嫌よく暮らす」内から注文申し込みのホームページへ移動できる。

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