がん保険 生損保各社が強化 先進医療高度化 保障も多彩に

がん保険 生損保各社が強化 先進医療高度化 保障も多彩に

がんになった際、さまざまな保障を受けられるがん保険が、生命・損害保険各社から相次いで発売されている。年間死者が34万人を超え、国民病ともいえるがんだが、先進医療が高度化し、保険のニーズが多様化しているためだ。銀行の定期預金と融合した商品や、女性特有のがんに焦点を当てた商品など、保障内容やアイデアに、各社が知恵を絞っている。保険業界は、高齢化が進むなか、「生きるリスク」への保障に力を入れ始めており、今後も競争が激化する見通しだ。

 カーディフ損害保険は今月、北都銀行(秋田市)が発売する「ガン保障付定期預金」の保障の提供を始めた。同行で定期預金を組み、がんと診断された後、90日を超えて入院した場合、定期預金額の半額が保険金として支払われる仕組みだ。「がんへの恐れや不安が大きいところに着目した」と広報担当者は話す。

 ネット販売専門のネクスティア生命保険も今月、定期タイプと終身タイプの保険の発売を開始。ネット生保ならではの割安な価格で保障を提供する。がん保険の老舗・アフラックは6月、女性向けのがん保険を発売。30、40代の女性をターゲットにした。外池徹社長は「女性特有のがんは二次的な治療など長期にわたる場合がある。前向きに生きる女性を応援したい」と狙いを説明する。

大手でも住友生命保険が昨年9月、医療特約と医療保険を発売した際、がんでの入院は日数無制限で保障するなど、手厚い保障をつけている。

 がん保険の発売が相次ぐ背景には、がん医療の進歩や多様化がある。がん医療の最先端である先進医療は公的保険で保障されない上、中には非常に高額なものもある。「命を救うためにはお金が必要」といった状況が生まれやすく、がん保険に人気が集まる理由となっている。

 一方、新たな市場に向かわざるを得ない保険会社側の事情もある。少子高齢化に伴う人口構造の変化により生保、損保ともに従来の市場が縮小。がん保険を含む「第三分野」の充実が不可欠な状況となっており、それに外資系やネット専門の保険会社が参戦する構図だ。

 1981年以降、2009年まで29年連続で日本人の死因1位となっているがん。2009年の死者数のうち3割をがんが占め、34万3954人に達している。それに伴い、がん保険が国内の生損保大手に開放された2001年以降、がん保険の保有契約数も増加傾向だ。保険業界に詳しいファイナンシャルプランナー、松浦建二氏は「がんの先進医療は多様化する傾向にあり、保険のニーズもますます高まる」と指摘している。

トラックバック&コメント

この記事のトラックバックURL:

まだトラックバック、コメントがありません。


がん治療の仁坂知事、元気に職場復帰 »
« がん予防学会、ガニシアの有効性を発表