桑田決意「死んでも戻る!」食道がんラジオで報告

桑田決意「死んでも戻る!」食道がんラジオで報告

先月28日に初期の食道がんであることを公表したサザンオールスターズの桑田佳祐(54)が31日、レギュラー番組のTOKYO FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」(後11時)で、ファンに病気を報告した。16分にわたる“独白”で、桑田は「お騒がせしてすいません。でも、死んでも戻ってきますんで」とキッパリ。全国ツアー、アルバム発売が中止になったことを何度も謝罪するとともに、必ず元気になって戻ってくることを改めて約束した。

 誰よりもファンを大事にし、ファンの気持ちを第一に考える桑田だからからこそ、どうしても自らの口で伝えたかった。

 「音楽活動、この番組をしばし休まざるを得なくなりまして、説明させていただきたいと思います。寛容に受け止めていただけたら幸いです」

 がんが公表された先月28日に、ごく数人の関係者だけが立ち会い、極秘に行われた収録。普段と番組のプログラムを変え桑田は16分にわたって淡々と語り始めた。

 公表時には全国ツアーを前に受けた定期健診で発見されたとされていたがんだったが、実際には“違和感”が原因だったことを明らかにした。

 「5月くらいからゲップが出ることが多かったので、医師に相談し、通常2~3月に受けている健診を7月12日に前倒しした結果、判明しました。モニターを見た時には私の目でも腫瘍(しゅよう)が分かり、『悪性ですか?』と医師に尋ねたら『見た感じはそうです』と言われました」

 1週後の病理検査の結果、食道の「扁平(へんぺい)上皮がん」であることが確実に。がん細胞のある食道下部を除去し、胃とつなげる手術を行うことになった。

 これまでの人生で病気らしい病気もせず、健康そのものだった桑田。動揺は相当なものだった。

 「いろんなことを考えた。悔やんだりクヨクヨしたりもしました」

 そんな桑田を救ったのは、妻の歌手・原由子(53)だった。自らの知人を頼って最高の医療チームを探し出し、桑田が安心して治療に取り組める環境をつくり上げた。

 「原さんの機転がフル稼働したおかげです。彼女には頭が上がりません。医師には『手術の刺激で、のどがかれることがあるかもしれないが、必ず戻る。心配しないでください。1年後にはステージに立てるでしょう』と言われました。私自身、気持ちが楽になりました」

 とはいえ10月の全国ツアー、アルバム発売が中止になった事実は変わらない。桑田自身も、何よりそれが悔やまれるようだ。

 「『四六時中、音楽主義宣言』なんてのをブチ上げておきながら、頓挫してしまって申し訳ありません。ツアーは、スタッフも私も楽しみにしていたんですが…。キャンセルしていただくことになり、すいません」

 恐縮した様子で、謝罪の言葉を繰り返した。

 これから治療が始まるため、復帰の時期は未定。先の見えない道のりは、不安で仕方ないはずだが、桑田に暗さはない。08年10月にがんで亡くしている姉の岩本えり子さん(享年56歳)のことを話題にしつつ、キッパリと話した。

 「今は前向きに、本当に前向きになっている。がんに対して、正面にぶつかっていこうと思っています。最初は姉貴がオレを迎えにくるのが早過ぎじゃないかと思ったんですが…。でも、必ず私は戻ってきます。ミュージシャン、歌手として、死んでも戻ってきますんで」

 その“決意表明”は、ラジオを聴くすべてのファンに届いたに違いない

 ◆扁平上皮がん 上皮性の悪性腫瘍の一つ。日本では食道がんの約90~95%が扁平上皮がんで残りの約5%が腺がん、そのほかのがん。食道は口と胃をつなぐ約25センチの細長い管のような臓器で頸部(けいぶ)食道、胸部食道、腹部食道に分けられる。胸部食道がんが80%以上と大部分を占めるとされる。

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