精巣がん化にかかわる遺伝子解明  京大教授ら 精子幹細胞の増殖も

精巣がん化にかかわる遺伝子解明  京大教授ら 精子幹細胞の増殖も

精子の元になる精子幹細胞(精原細胞)の増殖とがん化にともにかかわる遺伝子を、京都大医学研究科の篠原隆司教授(分子遺伝学)、李知英東京医科歯科大講師などのグループが突き止めた。精巣がんの原因解明や男性の不妊治療につながる成果で、遺伝子は他の種類の幹細胞の増殖やがん化にもかかわっている可能性があるという。米科学誌「セル・ステム・セル」で2日に発表する。

 篠原教授などは、がん細胞の多くで働いていて、発生や細胞分裂の調節などにもかかわっているRas遺伝子とサイクリン遺伝子のいずれかをマウスの精子幹細胞に導入すると、増殖因子を外から加えなくても幹細胞が増え続けることを発見した。この幹細胞を、マウスの精巣に移植すると、多くは精子にならずにがん細胞になることも分かった。

 いずれかの遺伝子を導入して過剰に働かせることで増殖が強力に促されるため、がんが発生するのではないかという。

 また、精子幹細胞以外の組織や血液などの幹細胞のがん化や増殖でも、二つの遺伝子の働きが関係している可能性があり、細胞の増殖やがん化など再生医療の課題解決の糸口になる可能性がある。

 篠原教授は「精巣がんのモデルを作り、治療法の開発に役立てることが期待できる。精子幹細胞が増殖するメカニズムの研究もさらに進め、男性の不妊治療にもつなげたい」と話している。

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